続・ドライかウェットか

静止画と動画。「作品」として鑑賞するなら静止画が好みです。流れ行く時間の“一瞬”を切り出した無音のそれは、見る人の想像力をかき立てたり、普段は意識することのない「止まった世界」を再認識させてくれたりします。一方、「記録」に主眼を置くなら動画に分があるでしょうか。何しろ、目と耳で感じられる事象をすべからく残しておけるのですから。

──なんて肩肘張った解釈はどうでもよく、釣行先での様子をちょこちょこと動画で撮っておくと、なかなか楽しいものです。後で見返しながら、「あー、この時は花粉症がひどくて鼻声だったんだ」「大きなニジマスの引きってやっぱり凄い!」「ここでこんなに塩コショーしたのが元凶かぁ」などと、色々な思い出話に花を咲かせることができちゃいます。

一昔前、ビデオカメラといえばある程度の大きさがあって、野山に持ち出すにはそれなりの覚悟が必要でした。でも技術進歩でどんどん小型化された結果、携帯するのも苦にならない時代が到来。ガジェット好きな身としては無視できず、いつしか釣行時の必携アイテムになったのでした。──手のひらサイズで250グラムを切りながら、HDクラスの高品位動画を撮れるビデオカメラ。別エントリーで書いたデジカメと同様に、この世界にも「ドライとウェット」があります。

SONYの「HDR-TG1」。軽くて丈夫なチタンボディ。写真はワイコン(同社製)を装着した状態

小型ビデオカメラとして、最初に手に入れたのがソニーの「HDR-TG1」。使い始めたのは2008年の後半ぐらいだったかな。広告連動企画で、アウトドアライターのホーボージュン氏がこいつをフィールドに持ち出して動画を撮っている記事を読んだのが、そもそも興味を覚えた発端だったように記憶してます。防水対策は施されておらず、いわば「ドライ」のタイプ。釣行に持って行く時には、ペリカン(PELICAN)のマイクロケース「1020」に収めて、ベストのポケットに入れておくことを徹底しました。

使い心地にはおおむね満足。コントラストとか発色とか細かいことを挙げればキリがないけれど、そのサイズから考えればなかなかの写りなんですよ。ただし、渓流などの風景を撮る際に、広角側の画角が物足りない…。後継モデルHDR-TG5Vと一緒に登場したワイドエンドコンバージョンレンズ「VCL-HGE07TB」(x0.7)は、即買いでした。あと、ちょっとやっかいに感じるのは撮影データの取り扱いでしょうか。AVCHDというフォーマットで記録されるんですが、PCで編集するにはある程度のマシンスペックが必要となるし、データのハンドリングもいまひとつな感じ。後処理がつい億劫に感じたのは正直なところです。

SANYOの「DMX-CA100」。水中3mまで使えます。写真はワイコン(非純正)を装着した状態

一方の「ウェット」、つまり水濡れを前提としたビデオカメラとして2010年の夏ころから使い始めたのが三洋電機の「DMX-CA100」です。水深3mまで使えるし、1920×1080のHD画質に対応というスペックに惹かれて入手しました。こちらの動画記録形式はMPEG-4。PCで簡易編集してYouTubeにアップロード、といった作業は比較的簡単にできてしまいます。画質については、釣りのような光量が十分な屋外で撮影する分には、可もなく不可もなくって感じでしょうかね。

ズームのワイド端が足りなく感じるのは先のTG1と同様で、こちらは純正ワイコンがありません。例えば、野外料理のテーブルを囲んでいる時、なるべくパンせずに、全体を写し込みたいんですよね。この解決策としては、デジカメ用ワイコンのDIGITAL KING「804L」(x0.45)を入手してみました。カメラレンズ部に金属リングを貼り付け、ワイコン内蔵のマグネットでくっつけるというユニークな商品です。ワイド端ギリギリで使うと四隅にケラレが生じますが、ちょっとだけズームすれば、まぁ問題はありません(この際、周辺部のピンの甘さには目をつむる)。画質より広角撮影を優先するなら選択肢として「あり」かなぁと。

大きさや重さは、どちらもさほど変わらない

実は、このXactiを購入した本当の狙いは、釣り上げた魚を水中でリリースするシーンを撮りたいということにありました。願わくは尺に近いようなビッグサイズ。釣り人との格闘で絶え絶えとなった呼吸をゆっくり整え、やがて大きな尾びれをくねらせながら悠々と淵に戻っていく…。そんなイメージに夢膨らませて購入したわけですよ。でも、夢はあくまで夢。実際には、片手に収まるようなヤンチャくんがチャプっと一目散に逃げ去るシーンしか撮れておりません。(by ドングリ)

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