イーハトーブの藪沢ロッド

先日の日川釣行。入渓したエリアは流れの上に枝が覆い被さっている所が多く、7フィート9インチのロッドではしんどいものがありました。狭いブッシュの中で悪戦苦闘し、午前中だけでも、何度フライを引っかけたことか…。未熟な腕は棚に上げ、もっと短いロッドがあればストレスが緩和されるのになぁ、という考えが頭をもたげ始めたのでありました。

こんな時ばかりは行動派。Webサイトやショップを巡り、いくつかの候補をリストアップしました。その中でも気になったのがカムパネラ(campanella)のショートロッドです。ちょうど、新宿サンスイに現物が2本(6ft 0inと、6ft 6inの2モデル)あって、手にとってみることができました。 続きを読む イーハトーブの藪沢ロッド

渓の吸血鬼、夏の3本勝負

点在する好ポイント、林道からのアクセスの良さ、これまでの釣果(苦い思い出はすぐ忘れる性格です)…。いろいろな面で、鹿留川はお気に入りの渓流の1つです。

強いて難点を挙げるとしたら、「ブユ」の密度が濃いということでしょうか。これからのシーズン、特に朝晩は猛威を振るいます。

ふと違和感を感じて目をやると、皮膚からタラ~っと少量の血が流れ出ている…。これがブユに刺された時の初期症状です。刺すと言うよりも噛み切るって感じかな。ややもすると強烈な痒みに襲われ、どんどん腫れ上がっていきます。で、その後は少なくとも1週間は腫れた状態が継続。患部は熱を持ち、周辺の関節を動かすと痛みを感じるほどで、それはそれはヒドいもんです。 続きを読む 渓の吸血鬼、夏の3本勝負

“あい”を貫くのに必要なもの

ん?フライを見切りやがった。でも、まだ同じ場所に定位してるじゃん。よ~し、今度こそ…。

こんな時は、次のフライに素早く取り替える技が欠かかせません。比較的スピーディーにフライを結べる「スピードクリンチ」については以前触れた通りなのですが、問題はティペットをフックのアイに通すという作業です。ここ数年、至近距離に焦点が合わせにくくなってきた我が両眼。悲しいかな“老眼”でありますよ。小さな穴に細い糸…一筋縄にはいかないのです。

自尊心などありません。羞恥心もありません。ここはシニアレンズ(あるいは拡大鏡)という強い味方の力を借りようではありませんか。てなわけで、ショップ等で気になるものを見つける度に、色々と入手して使って参りました。以下に雑感を。 続きを読む “あい”を貫くのに必要なもの

実は虫屋だった件

清冽な流れといい空の近さといい、日川は好みのフィールドの1つです。こんな場所で出会う人は、同志の釣り人だけだろうなんて思い込みもあったんですが、そうでもないんですね。実は虫屋さん(昆虫採集家の方々)にとっても格好のエリアらしい。

いつぞやは、年配のオジサンが捕虫網を振っているのを見かけたので興味本位で聞いてみたら、エルタテハの生態観察に来ているとのこと。ちなみにエルタテハって、後翅の裏に「L字」の紋があることが名前の由来になっている蝶です。どちらかというと地味な感じの種ですが、学名には「samurai」という凛々しい文字も含まれてるんですよ。

また先日の7月9日には、数人の若者(といっても推定30代?)が川原の空き地にやってきて、塩ビパイプを加工した二畳ほどのフレームや発電機などをクルマから取り出し始めました。 続きを読む 実は虫屋だった件

ポジティブシンキング

なぜ釣れないんだろうと悩むよりも、釣れた理由に思いを巡らせる方が、前向きだし納得もいくというもの。

  • 気配を消しながら慎重にアプローチした
  • ラインで水面を叩くようなミスがなかった
  • 思い通りの流れをトレースできた
  • ドラグを最小限に抑えられた
  • アワセのタイミングがよかった
  • フライを見失しなうことがなかった
  • フライの浮き(沈み)加減が絶妙だった
  • フライの色や大きさが魚の関心とマッチした
  • 魚の活性が高い時間帯だった
  • そもそも場荒れしていなかった

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BCK48

一昨年(2009年)の渓流シーズン、私はまだ毛鉤釣りに転向せず、餌を使ったミャク釣りをメインにしておりました。

ヒラタやキンパク、クロカワムシなどを現地採集して釣ることもあったんだけど、その手軽さ(現地に到着したらすぐに釣り始めたい!)から、やはり市販の餌に頼るケースが多かったかな。

ブドウ虫、キジ、瓶詰めキンパク、そして各種のイクラ…。様々なバリエーションがある中で、我々の周囲で評判がよかったのが先日のジーザスのエントリーにあった「絶好釣」という銘柄のイクラ。それまで、特段のこだわり無しにいろんな種類の餌を使ってたけど、ジーザスやヒレピン子のヒット率の高さを目の当たりにして、私も「絶好釣」に感化されていったのでした。

──その年の夏近くのある金曜日。翌日に丹波川釣行を控えていたにもかかわらず、仕事が詰まっていて餌を買いにいく時間がとれない…。 続きを読む BCK48

嬉しい品々

私がこの世に生まれたのは、梅雨前線が活発化して蒸し暑いこの季節。実名に「潤」という文字が含まれているのには、「6月(June)」と「Wetなイメージ」から想起されたという理由があるらしい。

てなわけで先般、いつもの釣り仲間がバースデイを祝う宴を催してくれたのでありました。ありがたや、ありがたや。

まずは19時に集合し、こじゃれた居酒屋で食事。その後は、ジーザスやヒレピン子が勝手知ったるバーに移動し、いつもながらにグラスを交わしながら四方山話に花を咲かせるという展開です。

さてさて、その宴席で両氏から心のこもったプレゼントを頂戴しました。 続きを読む 嬉しい品々

厚い壁

仕事がピークに達したり、毎年の梅雨時期に決まって体調を崩すことが重なったりして、このところエントリーが滞ってしまいました。何とか、平常時のサイクルに戻りつつある今日この頃です。

そんなコンディションの中でも、5/21(日原川など)6/12(丹波川下流域)と寸暇を惜しんで?渓流釣りにいそしんで参りました。

結果はというと…。フライ初心者の様々な壁にぶち当たっているのでありました。まずは何よりも、キャスティングが一定しないのです。 続きを読む 厚い壁

フライの結び方「スピードクリンチ」

ここぞというポイントで反応がない。出てきても直前でフライを見切られる。そして個人的に一番ありがちなのが枝に引っかけてロストする…。理由は何であれ、フライを結び直す機会は思いのほか多いのであります。

この作業、慣れた方々はどんなノットで、どんだけ短時間でこなしているのでしょう? あらためて意識するまでもなくパパッと感覚的にできちゃうんですかね。

これまでの私はダンカンループ(ユニノット?)が中心。比較的シンプルな結び方ではありますが、 続きを読む フライの結び方「スピードクリンチ」

手厳しい鹿留教官

間が空いてしまったけど、先日、鹿留川に出かけたときの雑感を。

ジーザスがエントリーしていたように、今年の鹿留川の魚たちはずいぶんとスレッカラシになっているような…。橋にしばし佇んで眼下の流れに目をやると、確かに魚影はあるのですよ。8寸くらいのヤマメが、落ち込みの白泡が消えかかるあたりにふっと浮いてきて流下してきたエサをしきりに食っている。時には大胆なライズも。で、人影が動くような気配を感じると、すぐに岩陰に身を隠して、その後しばらく出てこない。こりゃ、相当に神経質になっている模様。 続きを読む 手厳しい鹿留教官