フライの事前撥水処理

ドライフライの浮力を高める措置として現場で各種のフロータントを使うのが一般的ですが、タイイング時に一工夫しておくって人もいるようです。マテリアルにフロータントを擦り込んでからフライを巻くとか、一連の作業が終わった後に撥水用ケミカルを塗布しておく、といった方法ですね。

釣行前夜、付け焼き刃的にタイイングして何とか手持ちの弾を確保するというドタバタが多かったこれまでは、そんな小細工など考えたこともありませんでした。今季に限って言えば、ある程度のストックがあって精神的余裕があるので、ちょっと試してみることにしました。

具体的には、Loon Outdoorsの「HYDROSTOP」と、Harelineの「Water Shed」の2つを入手。共に、ハーミットさんで購入しました。

  • HYDROSTOP(Loon Outdoors):巻き終えたフライを5分ほどドブ漬けし、一昼夜ほど乾燥させれば優れた撥水性を発揮? 容器の開口部が3センチほどあるので、その日に巻き終えたものをまとめてドバっと処理できちゃいます。
  • Water Shed(Hareline):こちらはタイイングが終わった後、一つひとつに滴下するタイプ。はやり24時間以上乾燥させることが必要みたい。ラベルには“Permanent Waterploofing”なんて謳っております。
Water Shed(左)とHYDROSTOP(右)

これらの処理で不沈フライに一変するなんて考えが甘いことは承知しておりますが、水分を含んで使い勝手が悪くなるまでの時間を多少なりとも稼げるんなら試してみてもよいんじゃなかろうか。とりあえずはフライボックスにあった幾つかを取り出し、コンパラダンにはHYDROSTOPを、ピーコックパラシュートにはWater Shedを施してみました。

手持ちのフライに塗布して乾燥中

まだ実釣はしていないので、どれほどの効果があるものかは未知数です。まぁ、「あれ、今日はちょっと浮きがいいかも」ぐらいに感じられれば御の字かな。そんなことよりも、自分がそのフライを使う意図とか、それぞれが理想とする水面との接し方なんかをもっと突き詰めるべきなのか。「浮力が豊かなほど優れたドライフライと思い込んでいる以上は釣果が伴わないよ」なんて指摘が聞こえてきそうです。

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