鶴川〜鮎師を避けて上流域へ

7月11日の土曜日に釣りに行ってきました。先週は火〜木あたりに風邪をこじらせて寝込んでしまい、週末の釣行が危ぶまれたのですが、晴れマークが並んだ天気予報を見るにつけ気力も体力も回復し、金曜日になって急遽、いつものメンバーに招集メールを送ることとなりました。

行き先は明確に決めていなかったものの、ここ数回のローテーションや、急な釣行決定という事情に照らし合わせると、誰しもが「今日は鶴川だろうな」ということを想定していたようです。「“ツ”だよね?」「のつもりだけど?」「でしょ!?」みたいな会話が車中でなされ、代替動議もないことから、目指す場所がすんなりと定まりました。

問題は、鶴川のどこに入るかってこと。これまで何度も足を運んでいるので、いくつかの入渓点やポイントは頭にインプットされています。もっとも、これは後から気づくことになるのですが、鮎の本格シーズン真っ只中とあって、友釣りに向いたエリアには鮎師が大挙してやってきており、選択肢は実はそんなに残されていなかったのです。

午前こそ、たまたま我々が先行したためか、その場所で遭遇した鮎師はお一人だけでした。しかし、一帯での釣果が芳しくなかったので、昼前に移動を決断。川沿いの県道18号線を走ると、垣間見える長竿の数々や、駐車スペースにある釣り人仕様(ステッカーなどで一目瞭然)のクルマの数々に、あらためて鮎の盛期であることに気付かされたのでありました。

こちらが狙うヤマメとは対象魚が違うとはいえ、やはり人影少ない場所で心置きなく釣りをしたいという気持ちがはたらきます。結局、我々は木々が生い茂る上流部へと大きく移動。ゆっくりとランチを済ませ、14時くらいから釣りを再開しました。

◇ ◇ ◇

で、当日のヤマメ釣りはどうだったかというと…。ドライフライには、なかなか厳しい1日でした。数日前にまとまった雨が降ったのか、水かさがいつもより多く、表層の流れが随分と速いのです。途中で遭ったルアーマン氏も「今日は形のいいのは沈んでるみたいですよ。私もフライロッドも持ってきたけど、状況悪いからルアーに変えたところ。フライで通すなら、ニンフの方がいいかもよ?」とのことです。

とはいえ、ドライしか頭になかったし用意もなかったので、相対的に流れが緩やかな小場所を拾うように釣り上がります。時折、フライを食いに来る魚影が確認できますが、フッキングに至るのは小物ばかり。この日、自作した改良版のメジャリングケースを持ち込んだのですが、これに入るのはどれも12cm前後という冴えない展開に終始しました。

自作メジャリングケースに収まるのはこんなサイズばかりでした
自作メジャリングケースに収まるのはこんなサイズばかりでした

唯一、ガツンというアタリがあったのは、集合時間が迫った夕方のこと。羽置の里びりゅう館の先の堰堤を越えた、とある深めのスポットでのことでした。ここのところ好調なライツロイヤルを水面に落とすと、下からガボッとヤマメが飛び出したのです。上流に走ったと思ったら、直後に自分の方に突進。慌ててラインのテンションを保とうとしたけれど追いつかず…見事にフックを外されてしまいました。残念無念。

こういうチャンスをものにできるようにならないとダメなんだよなぁと反省しつつも、先方の狡猾さがこちらの力量をはるかに上回っていたことを痛感させられた気がしたので、諦めもつきました。一瞬で目に焼き付いた綺麗な魚体に(強がりながら)満足することとし、竿を畳んで18号線に上がりました。今度は絶対にランディングに持ち込もう。それまでの間、誰にも釣り上げられずに待ってておくれと都合の良いことを考えつつ、強烈な日差しの熱を蓄えたアスファルトの道を歩いてクルマへと戻りました。

給水と発汗の連続で、体内の水分が1日にしてすべて入れ替わったように感じた真夏日。風邪のウィルスも綺麗さっぱり流されたのでしょう、体の芯に滞留していた熱も、帰宅した頃にはすっかりなくなり、心地よい疲れだけが残っておりました。

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