今季のラスト2時間

9月30日の土曜日。愛車の1カ月点検の日だったので、約束の10時に家人と共にディーラーを訪ねました。週末の混雑で作業がおしたものの11時半には完了。近くのびっくりドンキーでランチを済ませ、角上魚類に足を伸ばして買い出しを終えても、まだ13時でありました。

では、行くとしますか?──時間に余裕があれば上野原辺りまでドライブすることを前日から打診しており、うまいことに賛同を得られました。「うまいことに」と言う影に下心あり。彼女には日帰り温泉でリフレッシュすることを勧めつつ、こちらは2時間でも釣りをしたいという企みです。

過去にも同じことをやった事があるので先刻お見通しだったのでしょう。往路でハンドルを握った家人は迷いなく 県道18号沿いの棡原まで私を送り届けてくれました。最低限の釣り道具を詰めたバックパックを荷室から下ろし、その場所で17時に落ち合う約束をして、しばしはそれぞれの楽しみの時間に充てます。

ロッド一式とフライボックス1つでウェットウェーディング。きわめてシンプルな出で立ちで川に降り立ちました。いよいよもって、今季ラストの2時間フィッシング。朝から入ったと思しき同志の足跡を辿りながら、ゆっくりと上流に向かって歩を進めます。

シーズン2017ラストは鶴川でした

──この日ばかりは、魚を追うガツガツした気持ちは前面に出ず、山里の景色を眺めながらロッドを振っているだけで十分という、愉しさと寂しさが同居したような心境です。邪念がない分だけフライが自然に流れたのでしょうか、短時間ながらも若手のヤマメが5匹ほど相手をしてくれました。

至福の時はあっという間に過ぎ去って気がつくと納竿のタイミングです。少し遅れた迎えに合流して、復路もまた運転を任せて中央道に乗りました。一人は岩盤浴で、もう一人は森林浴で気分転換した帰り道。周囲はあっという間に薄暮となって、季節が変わったことをあらためて感じさせられました。

今シーズンも終わっちゃったなぁ…独り言のようにつぶやくと「どうせすぐにカンツリモードに頭が切り替わるんだし、夜な夜なのネットメイキングも始まるんだから、結局は年がら年中エンドレスなんじゃないの?」と皮肉交じりにごもっともなご指摘。こちらの感傷的な気分は強制終了とあいなりました。

十分に時間が割けないケースがさらに増したけれど、相変わらずサイズには恵まれなかったけれど、クマにも鉢合わせて肝を冷やしたけれど──それなりに充実して思い出深いシーズン2017でありました。

小さいヤマメが相手をしてくれました

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