いつもの川へ

墓参りやお買い物などの予定が立て込んで、あっという間に流れ去った土曜日。あくる日曜は家人と娘が早朝から一泊旅行に出かけ、留守を預かるワタクシは午後の来客対応に追われるはずが…先方都合でドタキャンになってしまいました。

その連絡を受けた時点で、まだ10時半。さて、ぽっかりと空いた独りの半日をどうしよう…なんてあらためて考えることもなく、釣り道具一式をそそくさとクルマに詰め込んで鹿留川へGO!もう禁漁間近なのでチャンスがあれば行くしかありません。

高速は渋滞しておりノロノロ運転。お日様が高くなるに従って外の気温はぐんぐん上がっているようです。出遅れ感を引きずりながら到着した林道は、法面工事の関係で天岩橋の先で通行止めになっていました。これは前々から聞かされていたので、やっぱりかぁということで諦めるしかありません。

それにしても、周囲に県外ナンバーの車が7台も停まっていたのは驚きです。御正体山に向かう登山客か、はたまたラストスパートの釣り人か…。前者と思い込みたいけど現実的には後者なんだろうなぁ。

遅い時間におっとりやって来た時点で先行者ありは大前提なので、早々に支度して川へと降り立ちます。深呼吸しながら自分に言い聞かせるのは…<家で悶々としてるより、こうして青空の下でロッドを振っていた方がよっぽど楽しいじゃないか>…裏を返せば、釣れなくても納得するんだぞ、という最初から敗北宣言めいた心持ちでのスタートです。

先週の雨のせいか水量はやや増えていました

──ーってな時に限ってドカンと一発来たりして…という期待(というより妄想か?)は、やっぱり現実になることなどなく、姿こそ見えないけれど真新しい他人の足跡をトレースするような釣りは、渋いの一言です。たまーにドライへの反応があり、たまーにフッキングする程度。3時間ほど釣り上がってみたものの、ほとんどが20センチ以下で、それを超えるのは結局は2匹にとどまりました。ま、文句は言いますまい。

先行者の後でも、このぐらいのサイズは出てきます

過日、クマに遭遇した場所にも行って見ました。鉢合わせすることなど滅多にないでしょうから、早めに再訪して事なきを得ておけばトラウマが軽減されるんじゃないかという勝手な思い込みです。さすがに当該のポイントではゾワゾワするものを感じましたが、一連のコースを釣り進んで何事もなし。来年もまた何度も訪れる川であることを考えると、行っておいてよかったかな。

帰りの渋滞が気になったので15時に納竿。林道に這い上がった所にいきなり人影があったのでビクっとしたけれど、それは大きな補虫網を手にしたオジサンでした。聞けばスミナガシやアオバセセリ(←ちなみに蝶の種類です)を狙っているそうで、この日は主には幼虫を探しているんだとか。ってことは、食草になるアワブキなんかが生えているんですかね。

私も昔は蝶が好きで、採集に熱中していたこともありました。今はというと、集団で吸水しているカラスアゲハが目に入るぐらいでしょうか。頭の中は、ヤマメやイワナのことばかりで一杯で、せいぜい餌となる川虫が気になるぐらいです。いつの間にやら視野が狭まっていることを知らされました。せっかく自然豊かな場所に来ているのだから、来年は前のめりの姿勢を正して、他の動植物にも意識を向けながらこの渓を満喫したいと思います。もしかすると、これで今シーズンは最後かなぁ。

暑さもピークを越えて水温も下がってきました

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