Are You Ready? -Ayu Lady-

前々から、妻とその両親を日帰り温泉にお連れする約束をしており、先の土曜日に出かけることにしました。世間では夏休みに突入した学校も多く、その直後の週末は道が混むかもしれません。ゆっくり過ごすには近場が良いかも、ということで目指したのは上野原の秋山温泉です。

思ったほどの渋滞にははまらず、10時過ぎに現地到着。我が家の人々は入浴と休憩をしばらく繰り返すというので、私は正午までの間、ちょっとだけ抜け出して、近くの川に竿を出してみることにしました。もっとも近い秋山川はあまりにも水が少なくてパス。少しクルマを走らせて鶴川を眺めると、所々に鮎師が入っているものの、少しは遊べそうな雰囲気なのでここに決定です。

1匹でも釣れればいいやぐらいの気持ちだったので、この日は最低限の道具しか携行せず、足元はスニーカーという出で立ち。それでも濡れずに済みそうな場所を選んで河原に立ち、1時間ほどの川遊びです。とりあえずフライバッチに残っていた使い古しのEHCを結んでトラーイ。

──ものの5分も経たないうちに、あっさりとヤマメが食ってきました。17センチほどのチビちゃんです。あら、もう釣れちゃいました。これが20センチもあれば満足したかも?ですが、物足りなさから欲が出て、もう少し粘ることにします。

スタート早々にフライに出たヤマメです
スタート早々にフライに出たヤマメです

まぁ、そんなにポンポン釣れる訳もなく、フライを変えてみても川は沈黙状態。やがて、鮎釣りに来たご夫婦が準備を始めたんで、これを機に納竿することにしました。「別に邪魔するつもりはないから釣ってていいんだぞ」と旦那さん。「いえ、もう時間切れなんで」と私。

会話しながら最後にキャストしたラインを手繰り寄せていると、何かに引っ掛かったような違和感が。鉤先が水面流れる葉っぱにでも刺さったか? いや、それは明らかに不自然な引きで、逃げ惑う魚らしき影が水中に確認できました。──あらら、釣れちゃったよ。

竿の曲がりからするとグッドサイズ寄せようとしても走る走る。にしても、馴染みあるヤマメの抵抗とは違うような。やがて、スレ掛かりであることが判明し、内心苦笑い。しかも!ネットに収まったのは19センチのアユでありました。よそ見していたので何が起きたか分かりませんが、どうやら半沈のピーコックパラシュートが流れに揉まれている時に、アユの背に刺さってしまったようです。

フライでアユを釣ったのは初めてです
フライでアユを釣ったのは初めてです

事の顛末を見ていたマダムが駆け寄ってきて「フライでアユ釣るなんて初めて見たわよ」と笑ってます。それでも、今期のこの辺りでは、型が良い方なんだとか。リリースしようとしたら、「逃すんだったら譲ってよ。最初から野鮎でいけるなんて今日の私はついてるわ」とのこと。喜んで進呈すると、旦那さんがクーラーボックスから冷えた缶ビール取り出してくれたのでありました。

その後、件のアユがどう活躍したかは見届けなかったものの、元気に瀬を泳いでご婦人の釣果に貢献したものと確信しております。

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